怪人ナメクジラのガス爆発作戦(『仮面ライダー』第45話)

あらすじ

矢島博士の開発した人工頭脳は、動物に移植することでその知能を大きく向上させるだけでなく、その動物の特性をさらに向上させる性能も備えていた。ショッカーは、仮面ライダー打倒の野望へ向けて強力な改造人間を生み出すべく、改造人間ナメクジラを派遣し、この人工頭脳の強奪を企てていた。

同じく人工頭脳を狙う二人組の泥棒と争奪戦を繰り広げつつ、二度に渡り奪取は失敗。さらには当初から研究がショッカーに狙われると睨んでいた隼人達も参戦するに至り、死神博士は方針を変更。

矢島の娘を誘拐して催眠術にかけた死神博士は、娘を操って隼人達のコーヒーに睡眠薬を盛った。コーヒーを口にした瞬間に違和感を感じた隼人と滝は、睡眠薬が回る前に解毒剤を服用して事なきを得たが、死神博士に操られた娘によって、人工頭脳はナメクジラの手に渡ってしまった。

しかし、人工頭脳移植のノウハウは矢島博士しか持っておらず、ショッカーの科学者陣ではナメクジラへの移植は不可能だった。死神博士は、催眠術にかけた娘を介して矢島博士を呼び出した。

矢島博士がアジトへ向かう車の荷室に滝が潜入。彼が持つ発振器を追って、隼人も現場へ向かうが…

解説

今回はあまり解説するようなところが無いですねぇ。

今回の改造人間の名前は、オープニングクレジットおよびエピソードタイトルでは「ナメクジラ」の表記ですが、劇中では「ナメクジラー」と伸ばして呼ばれています。

前半ではショッカーと二人組の泥棒が人工頭脳の奪い合いを演じますが、泥棒達をもう少し引っ張って、隼人達を含む三つ巴の争いという趣向も面白かったかもしれませんね。なんとなく平成ライダーシリーズならそういうシナリオにしそう。実際は泥棒はAパートであっさりナメクジラの餌食になってしまいました。

前回に引き続いて今回も死神博士の催眠術シーンがありますが、いやー、怖いですねぇ、あの絵面は。視聴者からクレームがあったというのも納得ですわ。

そういえばその死神博士、人工頭脳を奪う目的が当初は仮面ライダー打倒のための改造人間強化だったはずが、実際に奪うと強化したナメクジラによるガスタンク爆破に変わっているんですよね…。

方針が一貫しないとゾル大佐のようになりますよ?

脚本:大野武雄
監督:山田稔

第44話「墓場の怪人カビビンガ」第46話「対決!!雪山怪人ベアーコンガー」
『仮面ライダー』エピソードリスト・解説へ