ゴッド恐怖の影!!(『仮面ライダーX』第4話)

あらすじ

GOD総司令は、小暮博士が開発・完成させた猛毒のアルファガス製造方法を奪うべく、改造人間メドウサを派遣。そのために、まずは博士の一人娘であるサエコの誘拐を指示した。

メドウサは友人達と遊園地で楽しんでいたサエコを園内放送で裏門に呼び出し、戦闘工作員に拉致させる。しかし、クルマに連れ込まれるところを敬介が発見。走り去るワゴン車のリアに張り付いて、車内に侵入。戦闘工作員を排除して無事サエコを救出した。

しかし、サエコを自宅まで送り届けると、既に小暮博士の研究室は荒らされ、助手のキヨミが研究室内に倒れていた。キヨミによると、博士は妙な格好をした一団に連れ去られたという。しかし、実はこのキヨミはメドウサの変装だった。メドウサは研究室のロッカーの裏に秘密裏に確保した密室に博士を閉じ込め、アルファガスの書類の在処を聞き出そうとしていた。

サエコの殺害をちらつかせながら、博士に考える猶予を与えつつ、メドウサはGOD総司令の第2の指令である、敬介の抹殺にかかる。

メドウサはサエコに催眠術をかけ、サエコに敬介を殺害させようとするもこれは失敗。あえて窓越しに姿を見せ、敬介を外へおびき出し、戦闘工作員とともに襲いかかった。Xライダーにセットアップして迎え撃つ敬介。しかしこれはメドウサの罠だった。敬介を誘い出している間に、別の戦闘工作員がサエコを拉致。クルーザーで後を追うXライダーだが、戦闘工作員のオートバイ隊の襲撃で、時間を稼がれてしまう。

メドウサはアジトの屋敷に小暮博士とサエコを閉じ込め、助けに来たXライダーもろとも時限爆弾で爆殺しようとする。しかし、メドウサにXライダーの侵入を告げに来た涼子が、子供まで巻き込む必要はないとサエコを開放しようとする。制止しても聞き入れない涼子に、メドウサは処刑を宣告して隣室へと力ずくで退出させる。

Xライダーの侵入と同時に、入り口を閉鎖して時限爆弾を起動。入り口の壁は強固でXライダーの力を持ってしても破れなかったが、サエコが発見した隠し扉から脱出に成功。

脱出したXライダーはメドウサに挑みかかる。ライドルを駆使して追い詰め、最後は空中戦を制してメドウサをたたき落とし、トドメのXキックを浴びせ、メドウサを倒した。

解説

涼子というキャラクター

涼子の立ち位置がよくわかりませんねぇ…。サエコを車で自宅へ送り届ける敬介を物陰から見送り、「神敬介の奴…」なんてつぶやいて不敵に笑う涼子。側ではGODも含めて誰かが見ているわけでもない。これだけ見ると、もう完全にGODの手先に成り果ててしまったとしか思えないのですけど、実際はそうじゃないわけでしょう?

アジトの屋敷でメドウサの制止を無視してサエコを助けようとしたり。ただし、この時も小暮博士のことは無視してました。水城涼子というキャラクターがイマイチ掴めないんですよね。インターポールの秘密捜査官がその正体なので、基本的には正義側の人間なはずなのですが、この頃の言動を見るとただの悪人サイドのキャラにしか見えないし、今回見せた正義感も中途半端です。このモヤモヤ感は、結局8話で霧子とともに最後を迎える瞬間まで解消されないのですが。

まあ、当初は涼子を完全にGODの手先にしてしまう案もあったようなので、涼子の立ち位置についても色々迷走していたのかもしれません。

空を飛んでる…

メドウサ、アジトにXライダーを閉じ込めたのはいいんですけど、隠し扉から脱出されるという致命的なツメの甘さ。隠し扉くらい封じておきなさいよ…そのくらいの時間はあったでしょ?

あと最後、メドウサとXライダーが空中戦を演じてますが、Xライダー、明らかに自律的に宙を飛んでますよね…ジャンプの勢いとかじゃなく。空を飛ぶ、と言う能力はスカイライダーが初めて身につけた能力であったはずなのに…

脚本:伊上勝
監督:内田一作

第3話「暗殺 毒ぐも作戦!!」第5話「一つ目怪人の人さらい作戦!」
『仮面ライダーX』エピソードリスト・解説へ