毒花怪人バラランガ 恐怖の家の秘密(『仮面ライダー』第75話)

あらすじ

少年ライダー隊員より戦闘員の目撃情報がもたらされ、滝和也は現地へと急行した。しかし、道中で改造人間・バラランガに襲われ、毒性の香気を吸わされて倒れてしまう。滝がバラランガに連れ去らるところを見ていたライダー隊員が伝書鳩で本部に通報。しかし、伝書鳩にはバラランガのトゲが刺さっており、本部でトゲの匂いを嗅いだ藤兵衛もまた倒れてしまった。

滝が目覚めると、そこは見知らぬ洋館だった。この「薔薇館」の主の美女に差し出された薔薇の花が、さきほど嗅がされた匂いと同じであることに気づいた滝は、匂いを吸って気絶したフリをして女の目を欺き、館の中を捜索する。しかし、正体を現したバラランガに薔薇を突き刺され、再び倒れた。薔薇館を張り込んでいた少年ライダー隊のナオキら3人も、バラランガに襲われ倒れた。

ショッカーの作戦は、滝をバラランガの能力で洗脳して、猛を暗殺すること。戦闘員が少年ライダー隊に目撃されたのも、地獄大使が仕組んだ罠であったのだ。

滝の行方がわからなくなり、慌ただしくなっているライダー隊本部に、ナオキ達3人が戻ってくるが、バラランガによって狂わされている彼らは藤兵衛達に襲いかかる。その場に猛が現れ、ナオキ達を気絶させて事なきを得るが、3人の後に現れた滝もまた、洗脳された状態だった。胸に刺さった薔薇を抜くことで、彼らは正気に戻った。

のこのこショッカーに洗脳され、藤兵衛達を襲った自分のふがいなさに腹を立てた滝は、同じくライダー隊員の誇りを傷つけられたナオキら3人とともに、洗脳が解けていないフリをして再び薔薇館へと戻った。滝は連絡役として隊員達を外に残し、単身で薔薇館に踏み込む。

猛を殺したという滝の報告に、嬉々として滝をショッカーに迎え入れようとするバラランガと地獄大使。しかし、首領に猛が生きている事実を暴露され、洗脳が解けていることも露見してしまう。生身の身体で一歩も引かずショッカー一味に応戦しつつ、アジトから必死に脱出する滝。

ナオキから通報を受け、仮面ライダーがその場に駆けつけた。毒花を打ち込まれて苦悶させられたりもしたが、最後はバラランガをライダースクリューブロックで樹にたたきつけて撃破。

地獄大使による猛暗殺計画は失敗に終わった。

解説

滝和也ファンにはヨダレもののエピソードと言えましょう。まるで滝が主人公であるかのような大活躍ぶり。画面に出ている時間も本郷猛より長くなっていると思います。

借りは返すとばかりに、敵のアジトへあえて単身で踏み込んでいく滝。滝と同じくバラランガにやられたライダー隊員達も、決意の上で滝をサポート。これもカッコイイ。

極めつけは芝居がバレてアジトから脱出する滝とショッカーの立ち回りで、「レッツゴー!ライダーキック」のメロオケがBGMに使われるという異例の大サービス。そしてライダーが救援に現れたところで歌が入るという神演出。

バラランガの化けた美女とのやりとりも、大人の魅力が漂います。

最初から最後まで滝和也のためにあるようなエピソードです。たまりません。

その反面、あまりライダーの活躍を派手にしない方がいいとの判断があったのかどうかわかりませんが、バラランガの最後はライダーに木にぶつけられて倒れるという非常に地味な死に方でしたが。

それにしても相も変わらずの首領の千里眼。洗脳が解けてないフリをしてアジトに案内された滝を地獄大使が嬉々としてとして迎える一方で、首領が「本郷猛は生きている!」と一喝。絶対、首領の正体は藤兵衛だろ…。あるいは、猛本人だったりして?

脚本:鈴木生朗
監督:塚田正煕

第74話「死の吸血魔 がんばれ!!ライダー少年隊」第76話「三匹の発電怪人シードラゴン!!」
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