インカ縄文字の謎!!(『仮面ライダーアマゾン』第6話)

あらすじ

アマゾンの抹殺に失敗した上に、ギギの腕輪を狙うゲドンの秘密まで漏洩したモグラ獣人に十面鬼は激怒。もっとも苦しませて処刑する方法として天日干しの刑を宣言した。しかし、何を思ったかそんなモグラ獣人をアマゾンが助け出す。まだゲドンの立場を捨てきれないモグラ獣人はアマゾンの手当を拒否しようとするが、弱っている身体ではそれすらままならなかった。治療である程度活力を取り戻したモグラ獣人は「礼は言わんぞ」と吐き捨てて去って行く。

直後に獣人ヤマアラシに襲われるも、まさひこを守り抜いて岡村邸へ連れ帰ったアマゾンの元に、藤兵衛が「耳寄りな情報」を持ち込んだ。城北大学の考古学研究室にあるというアマゾンの古代文明の遺物。アマゾンは、その中の奇妙な結び目が結われたロープに強く興味を引かれていた。それは古代インカ文明の「キープ」と呼ばれる縄を使った文字だった。

が、藤兵衛の頼みで研究員がガラスケースからロープを取り出したところを、獣人ヤマアラシが襲撃し、ロープを奪い去った。ロープを持ち去るジューシャをジャングラーで追走するアマゾンだったが、獣人ヤマアラシの妨害に遭い、ロープは十面鬼の手に渡った。

獣人ヤマアラシ相手に劣勢のアマゾンだったが、そこに現れたモグラ獣人の手引きで地中からその場を離脱する。さらにモグラ獣人は地中からゲドンのアジトに侵入し、十面鬼の手に渡ったロープを取り返してきた。縄文字を解読するアマゾン。そこには、ゲドンが自分のギギの腕輪を狙う理由がまさに記されていた。すなわち、ギギの腕輪とガガの腕輪が一体化することで、古代科学の超エネルギーの秘密が解け、世界を手中に収める力が手に入るのだと言うことを。

ゲドンの秘密を知ってしまったアマゾンを今度こそ始末しようと、三たび獣人ヤマアラシが襲いかかるも。変身したアマゾンはこれを返り討ちにし、獣人ヤマアラシは斃れた。ゲドンが自分を狙う理由が明らかになった今、決してギギの腕輪を渡すことはできないと、戦いへの覚悟を新たにするアマゾンであった。

解説

モグラ獣人にしてもそうなのですが、初期のゲドン獣人はライダーに倒されるのではなく、ライダーに重傷を負わされて逃げ帰ってきたところに、激怒した十面鬼様にトドメを刺されるというパターンが多いですねぇ…。これもゲドンという組織の恐ろしさを印象づける演出なのか。

また、アマゾンもギリギリまでライダーに変身しない傾向がありますね。獣人と遭遇してもなかなか変身はせず、今回もBパートの最後になるまで変身はお預け状態。変身をギリギリまで引っ張るというのはV3こと宮内洋がこだわって持ち込んだ演出ですが、アマゾンのそれはV3を上回っているように思いますね。

そのモグラ獣人、最初こそアマゾンの助けを拒否していたものの、ゲドンに帰ることなどできるはずも無く、結局ゲドンに刃向かってアマゾンと共に戦うことを決意することになります。まあ、しばらくの間は心揺れ動く時期が続くことになるのですが…。敵組織の怪人が味方としてレギュラー化するのは、昭和シリーズではこのモグラ獣人が唯一ですね。『BLACK』のクジラ怪人はどちらかというとゲスト的扱いでしたし。

今回アマゾンが、ようやくフィニッシュムーブらしきものを決めて獣人を沈めています。手足のヒレカッターで獣人の身体をバッサリ切り裂く必殺技。その名も『大切断』。食らった獣人の血しぶきが吹き上がる生々しい演出がされますが、今回の獣人ヤマアラシの血の色は青、前回のモグラ獣人は黄色でした。ゲドンの獣人は血の色もバリエーション豊かです。

脚本:鈴木生朗
監督:内田一作

第5話「地底から来た変なヤツ!!」第7話「とける!とける!恐怖のヘビ獣人!?」

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