ゼロの恐怖!大地震作戦!!(『仮面ライダーアマゾン』第18話)

あらすじ

ガランダー帝国が開発した「ゼロ装置」は、限られた地域に大地震を起こすことができる。ハンミョウ獣人のもと行われた実験で灯台は破壊され、その灯台の事務所で生活していた一家が瓦礫の下敷きになる。実験の成功に喜ぶハンミョウ獣人だったが、助けを呼びに出た一家の娘・美沙子に現場を目撃される。追い詰めた美沙子が崖から墜落したことを確認したハンミョウ獣人だったが、美沙子はアマゾンに保護されていた。

美沙子の証言から地震がガランダーの仕業であることを掴んだアマゾン。同時に、東京各地で次々とガランダーの手による大地震が発生。アマゾンは地震現場で発見したガランダーを追跡するが、ハンミョウ獣人に襲われて手傷を負ってしまう。

地震でねぐらを荒らされたモグラ獣人が、地震の発生源をアマゾンに伝えると、待ち受けていたハンミョウ獣人の罠にかかり、ゼロ装置が起こした局所地震で地下1000mの岩石層に生き埋めにされてしまう。

ガランダーは次の地震のターゲットを新幹線に定め行動を開始。生き埋めにされたまま身動きが取れず、もどかしさを募らせるアマゾンだったが、まさひこの呼びかけにこたえ、突如ギギの腕輪の超パワーが発動。全身が超高熱を発し、両手足と背中のヒレが高速振動して岩石を破壊、脱出を果たしたのだった。

脱出したアマゾンは、モグラ獣人のもたらした情報を元にガランダーの破壊工作現場を急襲。ジャングラーで体当たりしてゼロ装置を破壊、さらにアマゾンライダーに変身してハンミョウ獣人を斬殺。

大地震作戦はこうして止められたが、ゼロ大帝と支配者は、既に次の作戦を準備しているのだった。

解説

作中でハンミョウ獣人が「灯台」と呼んでましたが、「剣崎航路標識事務所」が正式名称であり、職員の一家がそこで生活しているんですよね。いわゆる「灯台守」と呼ばれるお仕事の人です。灯台の建物内、もしくは近接されている家屋に居住して、灯台の維持・管理をしていました。灯台はその性質上、辺鄙な場所にあるものが多く、灯台守の生活はかなり不便だったと聞きます。現在では国内の灯台は全て無人化され、こうした灯台守はもういないそうです。

ハンミョウ獣人が破壊を企てる新幹線。当時の車両は、東海道・山陽新幹線の最初期に使われていた「0系」車両です。我々の世代では新幹線というとこの車両です。まあ、北国育ちの私は実物を見たことは一度も無いのですけどね。

さて、その新幹線の破壊に使われるはずだった「ゼロ装置」ですが、こいつの開発意図がイマイチわからなかったりします。この装置の主眼は、「地震を起こすこと」なのか、それとも地震を「局所的に」起こすことなのか。ハンミョウ獣人やゼロ大帝の話の内容からは後者であるように思うのですが、やってることは結局無差別に東京各地で地震を起こしているだけであって、これでは「局所的に」地震を起こすというゼロ装置の特徴が逆に欠点になってるように思いますね。

アマゾンが地下1000mの岩石層から脱出するくだりは、おなじみのご都合主義的チートですね。

脚本:鈴木生朗
監督:折田至

第17話「富士山大爆発?東京フライパン作戦!」第19話「出動、ガランダー少年部隊!!」

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