インカ人形 大東京全滅の日!?(『仮面ライダーアマゾン』第22話)

あらすじ

空気に触れると強い青酸ガスを発する猛毒インカリヤ。耳かき一杯の量で村一つを全滅させるほどの威力を持つこの毒物を使い、東京全滅を企むゼロ大帝とモモンガー獣人。ガランダー本国から運搬人がインカ人形に忍ばせたインカリヤを空路羽田に持ち込むが、アマゾン出張から帰宅したビジネスマンの南とぶつかった際に、南が土産として持ち帰ったインカ人形とすり替わってしまう。

ゼロ大帝はただちにモモンガー獣人に奪還を指示。モモンガー獣人は、南の娘・真理子がまさひこの友人であることから、アマゾンの周辺を見張ってインカ人形の行方を探ろうとするが、既に獣人の存在に気づいていたアマゾンによって、逆に南邸に誘き出されていた。アマゾンは変身してモモンガー獣人に挑みかかるも、モモンガー獣人は逃走。

モモンガー獣人は方針を変更し、南邸に小包に偽装した時限爆弾を送りつけてアマゾンを誘き出し、網に捕らえて拘束することに成功。アマゾンを足止めした上で、インカリヤのカプセルを南邸ごと爆破して毒ガスをまき散らそうとするモモンガー獣人だったが、すんでのところで拘束を脱したアマゾンが到着。モモンガー獣人をたたき落とす。

カプセルを始末しようとした藤兵衛が火の中にカプセルを投げ込んでしまうというハプニングに見舞われながら、アマゾンはなんとかモモンガー獣人を撃退。間一髪、火の中からインカリヤのカプセルを拾い上げ、ギリギリのところで東京全滅は回避された。

解説

ガランダー帝国は帝国と名乗りつつも、国土も国民も持たない、国家とはとても言い難い組織だと言うことは以前も述べましたが、今回は「ガランダー帝国からインカリヤが羽田に届く」という説明があり、これを聞く限りでは日本国内の拠点とは別に、地球上のどこかにガランダー帝国の勢力地域があることを匂わせています。まあ、おそらくショッカーの海外支部みたいなもので、そこに国土や国民があるというわけでも無さそうですが…

自分を見張るモモンガー獣人を逆用して誘き出すような小細工を弄したり、その際に「ジャングルの動物たちは近づく敵を本能的に知る。アマゾンも同じだ、アマゾンを見張ることはできない!」と流暢な日本語でタンカを切ったり。もうその風体以外はジャングルからやってきた野生児感がすっかり抜けてしまった感のあるアマゾン。

しかし、インカリヤのカプセルを火に放り込もうとしている藤兵衛に、「逃げろ!」としか言わなかったため、意図が伝わらなかった藤兵衛が結局カプセルを火に投げ込んでしまうトラブルがあったりと、まだ日本語によるコミュニケーションが完璧では無い面も覗かせたりしています。

今回もそうですが、アマゾンは変身前からジャングラーを乗り回し、割とそのままバイクアクションもしたりするんですが、アマゾン役の岡崎徹ってスタントの経験でもあったんですかね。まあ、藤岡弘、もバイクで階段を一気に駆け上るくらいはやって見せてるくらいですから、この時代の俳優はそのくらいのことはやってのけないと干される世界だったのかもしれませんね…

脚本:伊上勝
監督:田口勝彦

第21話「冷凍ライダーを食べる人食い獣人!」第23話「にせライダー対アマゾンライダー!!」

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