恐怖!キングダークの復しゅう!!(『仮面ライダーX』第33話)

あらすじ

敬介が偶然戦闘工作員の手から助け出したチャイナ服の少女。彼女は、南原博士の同志の一人である楊博士の娘だった。楊博士は設計図を預かっていたが、妻共々GODに殺害され、設計図は行方不明という。敬介と藤兵衛は娘をしばらくCOLで預かることとした。

しかし、この娘の正体はGOD悪人軍団の一人、ムカデヨウキヒであった。ムカデヨウキヒはキングダークの命を受け、敬介から設計図をだまし取ろうとしていた。敬介の自室を家捜しするところをチコとマコに見られたムカデヨウキヒは正体を現して二人を拉致。二人の悲鳴を聞いて戻ってきた敬介がムカデヨウキヒと遭遇。Xライダーに変身して闘うも、ムカデヨウキヒは力負けして撤退。チコとマコも行方知れずとなった。

敬介に取り入ってだまし討ちを指示したはずが、結果的に力尽くになって設計図奪取に失敗したムカデヨウキヒにキングダークは激怒。自らがXライダーを始末すると宣言。ムカデヨウキヒに再び楊博士の娘に擬態させ、GODのアジト「悪魔の墓穴」へ敬介を誘き出した。

アジトでチコとマコに再会した敬介に、キングダークが設計図譲渡を迫る。敬介が拒否すると、アジトに毒ガスを流し、チコとマコは毒に倒れる。敬介がやむなく設計図を隠しているクルーザーを呼び出そうとすると、クルーザーと共に仮面ライダーV3がその場に現れた。V3と共に、チコ、マコを連れて脱出する敬介。

ムカデヨウキヒは藤兵衛の身柄を確保し、再度敬介と志郎に設計図の譲渡を迫る。自分がいては設計図がGODに渡ってしまうと判断した藤兵衛は、吊り橋から身投げしたが、間一髪表れた2号ライダーが藤兵衛の身体をキャッチして救出。

2号とV3がキングダークの元へ向かう間、Xライダーはムカデヨウキヒと闘い、真空地獄車でこれを撃破。一方でキングダークは、アジトに突入してきた2号とV3との闘いを拒否。「今はその時ではない。いずれ決着をつけてやる!」とアジトを放棄したのだった。

解説

設計図の奪取に失敗したムカデヨウキヒに怒り心頭のキングダーク様の台詞。

「馬鹿者め!誰が力尽くで設計図を奪えと言った!お前のその美貌にモノを言わせ、神敬介からだまし取れと言ったのだ!」

美貌…。うーん、「美貌」ですか。残念ながらムカデヨウキヒが化けていた楊博士の娘とやらは、どう見てもただのお子ちゃまで、とても美貌で男を籠絡するようなルックスではないのですが…。まさかムカデヨウキヒの姿で誘惑しろという意味だった?そりゃもっと無理だわ…

そのムカデヨウキヒは、当然ながら楊貴妃がモチーフになっていますね。中国唐代の有名な「悪女」で(実際に悪女だったかどうかは議論の余地ありですが)、その美しさにすっかり入れあげて政務を疎かにした玄宗皇帝によって国が傾いたというのは有名なエピソードですね。女性の美しさを形容する言葉に「傾国」というものがありますが、この楊貴妃に由来する言葉です。

悪人軍団になってからのGODの戦闘工作員は、怪人のプロフィールに合わせたコスプレをすることがありますが、今回も中国のアクション映画ばりに中国風の衣装を着てヌンチャクを振り回したりしています。本格的なヌンチャクアクション…とまでは行きませんが、一風変わった技闘は拝めます。Xライダーもヌンチャク振り回してないで素直にライドル使えって思いますけどね…

まあでも、今回の一番の見所は、V3がクルーザーを駆ってアジトに突入してくるシーンだと思いますね。ライダーが自分以外のマシンに乗っている画というのは非常に貴重です。

脚本:村山庄三
監督:内田一作

第32話「対決!キングダーク対Xライダー」第34話「恐怖の武器が三人ライダーを狙う!!」
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