翔べ 少女の夢をのせて(『仮面ライダー[新]』第5話)

あらすじ

人間改造学の権威、田代博士の身柄を狙い、ネオショッカーは田代が搭乗する、成田空港着OAL404便を狙い、無人島に建設した秘密要塞から当該旅客機を攻撃。乗客乗員ごと確保してしまう。

洋は空港でネオショッカーの改造人間・ドクバチジンに拉致されかかった田代の妻と、娘の絵美を救出。しかし、ドクバチジンはライダーの前から姿を消してしまい、手がかりを残さず。当局も「失踪」したOAL404便の捜索に全力を注ぐも、その行方は一向に掴めなかった。

一向に知れない田代と乗員乗客の行方に焦る洋に、絵美は「パパが島に攫われる夢を見た」と語る。捜査に行き詰まっていた洋はこの絵美の言葉に賭け、ライダーに変身して絵美を背に乗せ、上空から海上を捜索。結果、ネオショッカーの要塞島を探し当てた。要塞島に到着するとアリコマンドとドクバチジンの襲撃を受け、これを迎え撃つライダーだったが、戦っている間に絵美はアリコマンドに攫われてしまう。

要塞内では、乗客・乗員達が改造人間の適性テストにかけられる中、ドクバチジンが田代に協力を迫る。頑として首を縦に振らない田代に、ドクバチジンは誘拐した絵美を人質に、さらに協力を強要する。しかし、絵美の悲鳴を聞きつけてアジトの位置を特定したライダーが、スカイターボごとライダーブレイクで突入。

田代親子と乗客乗員達を次々と解放して回るライダーに、聞き覚えのある不敵な声が響く。ライダーの前にその姿を現したのは…
「ゼネラルモンスター…生きていたのか!」
「馬鹿め、儂は不死身よ!」
ライダーをあざ笑い、姿を消すゼネラルモンスター。

ドクバチジンとの激闘をスカイキックで制し、生き残った乗客乗員達は無事に救出され、絵美も父親とようやくの再会を果たしたのだった。しかし、ゼネラルモンスターは生きていた。ネオショッカーとの激し戦いは、果てしなく続く。

解説

スカイライダー固有の能力である、空を飛ぶ「セイリングジャンプ」ですが、結局のところ上空から捜索や偵察をするくらいしか使いようが無いんですよね。スカイキックをセイリングジャンプで大ジャンプしてからの超高空キックとかにするとか、何らかの戦闘に役立つ能力でないと定着が難しいのかも。絵面も地味ですしね。

その一方で今回もアジトに突入するシーンで使われるライダーブレイクはやはり何度見ても爽快。最終決戦前の定番ムーブとしてもっと多用されて良いと思うんですが、これも路線変更と共に姿を消してしまうんですよね。

田代博士は人間改造学の権威とのこと。人間改造学なんて学問が存在している時点で既にぶっ飛んでいるのですが、思えば志度会長こと志度敬太郎も元々は人間改造工学の権威という設定です。だからこそ洋の改造手術が出来たということなのでしょうが、こんな学問が大っぴらに研究されている世界線とはいったいどういうものなのか…

一応、前回のラストでアジトごと爆発に巻き込まれて死んだと思われていたゼネラルモンスターが姿を現すのですが、ホントに現れただけで、何もしない。

なお、最後のスカイキックは何故か両足キックでした。

脚本:伊上勝
監督:山田稔

第4話「2つの改造人間 怒りのライダーブレイク」第6話「キノコジン 悪魔の手は冷たい」
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