仮面ライダースーパー1


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  • 放映期間
    • 1980年10月~1981年9月
  • 主演
    • 高杉俊价

解説

3年ぶりのシリーズ復活の狼煙を上げた前作、『仮面ライダー[新]』は、開始当初は意気込みと裏腹に視聴率が奮わず、番組中盤で大幅な路線変更を伴うテコ入れが行われました。そのテコ入れ案の一つに、「仮面ライダーV9」なる新キャラクターの投入案がありました。当初、劇場版『8人ライダー対銀河王』で登場し、そのままテレビシリーズにも登場する予定でしたが、ほかのテコ入れ案が実って視聴率が回復したことから投入は見送られ、「V9」は幻の仮面ライダーとなりました。

人気回復を果たした『仮面ライダー[新]』は放映期間の延長も検討されましたが、主演の村上弘明のスケジュール調整がつかず断念。そこで、幻のキャラクターとなった「V9」をベースに新主人公の案が練られ、新番組『仮面ライダースーパー1』の制作がスタートします。このあたりの経緯は『仮面ライダーV3』誕生の経緯と少し似ています。

実際、仮面ライダーV9のデザイン画を見ると、複眼の形状などスーパー1と多くの共通性を見いだすことができ、また、空を飛ぶスカイライダーよりもスケールの大きい宇宙で活躍するというV9の初期設定もスーパー1に受け継がれています。

「スーパー1」の名には、放映開始が1980年ということもあり、「新時代の1号ライダー」という意味が込められていると言います。これは、初代『仮面ライダー』の原点に立ち返るということではなく、「仮面ライダーの新しい原点を創る」という意味であり、従来の仮面ライダー像に囚われない新しい要素を随所に盛り込んでいます。

それは主人公の位置づけから現れています。それまでの歴代主人公は、自分の意にそぐわず、あるいは復讐などの後ろ向きな理由で改造人間となった悲劇のヒーローでしたが、本作の主人公・沖一也は、人類の期待を背負って自ら志願したという、100%ポジティブな動機で改造人間になった、まったく新しい主人公像になっています。

また、それまでの技斗に変化をつけるべく、主人公には少林寺拳法の使い手という要素を付加し、拳法・空手の要素を取り込んだ全く新しい技斗になっています。本作の技斗は、これまでの歴代作で技斗を担ってきた大野剣友会の殺陣の完成形と言われており、非常に見応えのあるものになっています。

こうして、新しい仮面ライダー像を引っ提げてスタートした本作は、視聴率的には好調を維持していました。しかし、キー局の都合で第24話から放送枠の移動が決定し、より低年齢層へのアピールを意識して大きく路線を変更するなどのテコ入れを実施。これにより、大幅な視聴率ダウンを回避し健闘こそしたものの、漸減的な低下はやはり避けられず、本作をもって仮面ライダーはふたたびブラウン管から姿を消すことになります。

ちなみに、放送枠の移動時に一部地域では番組の打ち切りが行われています。実際、筆者が居住していた北海道地域も、本作はドグマ編で終わっていました。これもまた、第二期シリーズが本作で終演した一因であることは確かでしょう。

エピソードリスト

No.タイトル脚本監督備考
1惑星用改造人間の大変身
2闘いの時来たり!技は赤心少林拳
3行け!地の果て ドグマの黄金郷
4走れ一也!ドグマ死の結婚行進曲
5跳べ一也!悪魔のマシーンレース
6助けて― くもの巣館の恋人たち
7ドグマ式生きているコンピューター
8闘え一也!死のドグマ裁判
9見たぞ!! ドグマ怪人製造工場の秘密
10危うし!悪魔のクリスマスプレゼント
11SOS!一也よ、ドグマに協力せよ!!
12強敵あらわる!赤心少林拳敗れたり
13見つけたり!必殺”梅花”の技
14ドグマ全滅?悪魔博士の笑いガス
15天才怪人対ライダーの知恵くらべ
16助けて!一ツ目怪人が襲ってくるよ
17一也の血が欲しい!不思議な剣が呼ぶ
18ファイブ・ハンドチェンジ不能!!
19悪魔の学習塾!! 恐怖のラジカセ怪人
20君の家に!ドグマの電話が今夜鳴る
21緊急指令!ファイブ・ハンドを奪え!!
22怪人墓場の決闘!メガール将軍の最期
23不死身の帝王テラーマクロの正体は?
24レッツゴー!! ジュニア・ライダー隊
25飛行機も吸いよせる!! 強力磁石怪人
26時計にご用心?ジンドグマの罠!!
27子供の味方!チャイルドXの正体は?
28人間を写しとる怪奇ビデオ怪人!
29雨あめ降れふれ!怪奇傘男!!
30悪の超特急!ローラースケート怪人
31人間を吸いこむ!スプレー怪人の恐怖
32ライダーを餌にしろ!釣り竿怪人出現
33みんなで闘おう!恐怖のラジコン怪人
34マサルがひろった魔法の赤ランプ
35怪奇イス人間!処刑の部屋!
36ハサミ怪人のチョキンチョキン作戦!!
37巨腕コマ怪人!灯台の死闘!!
38危い!冷蔵庫怪人の中に入るな!!
39強力ライター怪人の弱点はどこだ!!
40あっ人間が溶ける!石けん怪人出現
41動物園の一也・水中檻から脱出不能?
42悪魔元帥の大仮装パーティ
43世界が凍る!? 扇風機怪人の威力
44ニョキ・ニョキのびるハシゴ怪人の魔手
45君の考えた最優秀怪人ショオカキング
46悪魔元帥怒る!変身せよ鬼火!王女!!
47黄金の雨!幽霊博士最後のワナ!!
48地球よさらば!一也宇宙への旅立ち!!

登場人物

沖一也(演:高杉俊价)

アメリカ国際宇宙開発研究所の所員。孤児であり、所長のヘンリー博士を親代わりに育った。亡き父の悲願でもあった宇宙開発の夢を叶えるべく、惑星開発用改造人間に志願し、改造人間となった。コードネームは「スーパー1」。研究所が暗黒組織ドグマ王国の襲撃で壊滅して以降は、赤心少林拳を会得して自力でスーパー1に変身できるようになり、以後「仮面ライダースーパー1」を名乗ってドグマおよびジンドグマとの戦いに身を投じていく。

谷源次郎(演:塚本信夫)

前作でスカイライダー・筑波洋と共にネオショッカーと闘った人物。ネオショッカーとの戦いが終わった後、モーターショップを開業。旧知の仲であるヘンリー博士から一也の世話を頼まれ、一也の戦いをサポートする。

草波ハルミ(演:田中由美子)

一也に想いを寄せている、谷モーターショップ店員の女性。源次郎と共に一也の戦いに助力するが、一也がスーパー1であることは知らない。ジンドグマの出現以降は、ジュニアライダー隊を結成して隊長となる。

小塚政夫(演:佐藤輝昭)

谷モーターショップのメカニック担当。「チョロ」の愛称で呼ばれるお調子者。元大泥棒という裏の顔を持ち、自在に関節を外して狭い場所に入り込む特技がある。

草波良(演:早川勝也)

ハルミの弟。一也を兄のように慕い、一也から拳法を習っている。ジンドグマ出現後、ジュニアライダー隊の結成を提唱し、リーダー格に収まる。

玄海(演:幸田宗丸)

赤心少林拳最高師範であり、一也の師でもある老僧。門下生からは「老師」と呼ばれる。拳法の腕前は一也を上回り、素手でドグマ怪人を斃したこともある(劇場版)。第23話でカイザーグロウの攻撃を受けて斃れるが、死の間際に一也にカイザーグロウの弱点を伝える。

弁慶(演:西山健司)

玄海の一番弟子。一也の兄弟子として、彼を弟のようにかわいがりつつも厳しく鍛える。第23話でドグマ親衛隊の放った矢に斃れる。

帝王テラーマクロ(演:汐路章)

ドグマ王国の支配者。「マクロ」と略して呼ばれることもある。片目に義眼をはめた老人の姿をしている。優秀な人間を選りすぐったドグマのユートピアを地上に建設することを目的とし、無能な人間達の抹殺を目指す。拳法の達人でもあり、玄海とは何らかの因縁があるもよう。第23話で怪人・カイザーグロウとなりスーパー1と闘うも敗れ、ドグマ王国も壊滅した。

メガール将軍(演:三木敏彦)

テラーマクロのもと、怪人達の指揮を執って作戦を遂行するドグマ王国の司令官。

実は正体は国際宇宙開発研究所の元研究員であり、奥沢正人がその本名。一也に先駆けて惑星開発用改造人間となるはずであったが、技術的な問題で手術は失敗。醜い怪人の姿となり果て、絶望して自殺しようとしたところをテラーマクロに拾われ、メガール将軍となった。

第22話で一度は良心を取り戻しかけるが、テラーマクロの力により怪人・死神バッファローとなって暴走。怒りのスーパー1の前に斃れた(第22話)。

悪魔元帥(演:加地健太郎)

第23話から登場。B26暗黒星雲より飛来した宇宙生命体であり、暗黒組織ジンドグマの支配者。テラーマクロの敗死を待ち受けていたかのように現れ、配下の四大幹部と共に、人類の支配をもくろみ暗躍する。ドグマ王国とは組織名が似ているが、関連性は不明。

第48話で怪人・サタンスネークとしてスーパー1と戦い、斃れる。

魔女参謀(演:藤堂陽子)

第23話から登場。悪魔元帥配下の四大幹部の筆頭格であり、実質的なジンドグマのNo.2。その名の通り妖艶な魔女の姿をしており、魔術を使いこなすほか、変装してスパイ活動も行う。第48話で超A級怪人マジョリンガとなってスーパー1と戦い、斃れた。

幽霊博士(演:鈴木和夫)

第23話から登場。悪魔元帥配下の四大幹部の一人。老科学者の姿をしている。第47話で超A級怪人ゴールドゴーストとなって、既に斃された2幹部の仇を討つべくスーパー1と戦うも、斃れた。

鬼火司令(演:河原崎洋夫)

第23話から登場。悪魔元帥配下の四大幹部の一人。四大幹部いちの体育会系で、性格は短気かつ好戦的。第46話で超A級怪人オニビビンバとなり、妖怪王女ことサタンドールと共にスーパー1と戦うも、共に斃された。

妖怪王女(演:吉沢由起)

第23話から登場。悪魔元帥配下の四大幹部の一人。他の幹部に比べ享楽的な性格の持ち主で、世界征服というジンドグマの目的よりも、自身の愉しみの為に人間をもてあそぶ。第46話で超A級怪人サタンドールとして、オニビビンバとともにスーパー1に挑み、敗れる。