あらすじ
大隅研究所で開発された、ロケット燃料は、わずか100ccで爆発的な推進力を生み出し、700ccで1KtのTNT爆薬に相当する爆発力を持つ。北海道でロケット発射実験を行ったこの大隅達が保管する燃料を、ショッカーは改造人間ムササビードルを向かわせて強奪しようと企てる。
そのムササビードルをたまたま休暇で札幌を訪れていたユリ、五郎と、FBIの任務で訪れていた滝が目撃する。大隅研究所に忍び込むところを確認した滝が現地へ向かうが、燃料はムササビードルによって奪われてしまう。滝を追って札幌に来ていた隼人がその場に現れ、ライダーに変身して交戦、液体燃料の入ったアタッシュケースを奪い返す。
燃料がショッカーの手に渡る前に、大隅博士は燃料の解体を決意。解体に必要な特殊放射線物質を取り寄せるが、その運搬員はショッカーによってすり替えられ、燃料は再びムササビードルの手に渡った。
隼人はライダーに変身してサイクロンでショッカー一味の後を追うが…
解説
第19話に続いて北海道ロケです。エピソードは離れていますが、おそらく撮影自体は一緒のタイミングで行われているはず。
今更気づきましたが、仮面ライダーが放映開始した1972年って、札幌で冬季オリンピックが開催された年でしたね。劇中にも、それを記念するオブジェが写ってました。
滝達は札幌テレビ塔でムササビードルが大隅研究所に侵入するのを目撃し、その後ライダーとムササビードルの戦闘になりますが….うーん、見間違えでなければ、ライダーとムササビードルが戦っているのは小樽の鉄道記念館じゃないのか?
札幌テレビ塔と小樽は50キロ以上、クルマで1時間は離れている距離です。ちょっと目撃場所と戦闘場所が離れすぎじゃないです?
藤兵衛が北海道入りした際の空港が「千歳空港」なのも時代だなぁ。今は「新千歳空港」ですからね。
この時ライダーは、引き上げると見せかけてサイクロンでムササビードルに砂をかけて、ひるんだ隙にアタッシュケースを奪うという手口を見せます。前回の死んだふり作戦といい、2号ライダーって微妙に姑息じゃないですか?(笑)
マリ達を人質に取ったムササビードルが、ライダーが要求に応じてアタッシュケースを渡すと、約束通りマリ達を解放するというショッカーらしからぬ律儀さを見せる一方、解放された五郎はムササビードルに石を投げつけ、ひるんだ隙に再びライダーが襲いかかる。
なんか今回はライダーサイドが卑怯者に見えなくもないですね(笑)
脚本:島田真之
監督:折田至