石怪人ユニコルノス対ダブルライダーキック(『仮面ライダー』第51話)

あらすじ

奥多摩へハイキングに出かけていた藤兵衛、ユリ、エミ、ミカ、五郎の五人。エミと五郎は近くの鍾乳洞へ探検に入るが、そこでショッカーの怪人に襲われる。

その怪人こそは、ヨーロッパで発見された、古代ギリシャの文献に現れる一角獣ユニコルノの化石を元に生み出された改造人間ユニコルノスだった。

エミと五郎がいなくなったと藤兵衛から連絡を受けた隼人と滝は現場へ急行。鍾乳洞の中で、全身を石で固められてしまったエミと五郎を発見した。

隼人達は二人を近くの大下研究所へ運び込んだ。研究所ではドリルで石を砕こうとするも全く歯が立たない。博士は二人を救うため、不心得者に悪用されてはと封印していた、「スーパーエネルギー光線」を使い、二人を助け出すことを決意。その作り方は、博士がノートにまとめ、金庫に封印していた。

しかし、そのノートこそが、死神博士らショッカーの狙いだった。博士の助手によりスーパーエネルギー光線の準備が進められているところを、ユニコルノスが襲撃するが、隼人と滝の二人がどうにか撃退する。

ショッカーを撃退した滝は、単身、ショッカーのアジトを探して五郎達が石にされていた鍾乳洞をさぐるが、ショッカーが仕掛けていた催眠の罠にかかり、捕らわれてしまう。

一方で、ユニコルノスは再び大下研究所を襲撃。一人部屋で待機していた隼人の目の前に現れ、石化液を浴びせて隼人の脚を石化させることに成功した。変身することもままならず、ユニコルノスにノートの強奪を許してしまう。

しかし、ノートには予め小型発振器が仕込まれていた。ヨーロッパから盗難されたユニコルノの化石を追って帰国していた本郷猛が、隼人の指示によって発振器を追ってアジトを急襲。途中でとらわれの滝も助け出した。

死神博士はノートを残して逃走。そこに、スーパーエネルギー光線で脚を固定する石を剥がすことに成功した2号ライダーも合流。

ダブルライダーを前にユニコルノスは太刀打ちすることもできず、最後はダブルライダーキックを食らって爆死する。

ノートを無事取り替えし、安堵する二人。

そして猛は、再び残された使命を果たすためヨーロッパへ戻っていくのだった。

解説

ユニコルノスという怪人

改造人間ユニコルノスは、ユニコルノの化石から取り出した粉末血液を溶かし、素体となる「凶悪な男」の血液をこれと入れ替えることで作り出されるのですが…すげーな。血液を入れ替えるだけで目が1つになっちまうのか。いったいどういう仕組みだこりゃ。

瞬間移動でライダーの背後に現れて石化液を浴びせるというなかなかエグい攻撃を見せますが、どうやら厳密には瞬間移動では無く姿を消す能力のようです。姿を消した瞬間に、消えた場所にダブルライダーパンチを浴びせるとしっかりヒットしてました。

ミカさん影薄いです

本郷猛の暫定復帰とともに、新しくライダーガールズとなったエミとミカですが….ショッカーの悪事で被害を受けるのはいつもエミの方ですね。今回も五郎と仲良く石にされてます。

つーかミカさん、正直全然目立ってませんね。初登場でジェネラルシャドウばりのトランプ捌きを見せたのが今までの唯一の見せ場と言ってもいいくらい。

で、そのミカさん、実は次回が最後の登場らしいです…うーん、申し訳ないが影が薄いにもほどがありますね…

本郷猛は、ヨーロッパで別の使命が待っているからと、仲間達にも会うこと無く再びヨーロッパへとんぼ返りします。まあ、次回また戻ってくるんですけどね。

脚本:長谷川公之
監督:山田稔

第50話「怪人カメストーンの殺人オーロラ計画」第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」
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