ゆうれい館で死人がよぶ!!(『仮面ライダーX』第19話)

あらすじ

雷雨降りしきる夜の森の中で、若い男女が行方不明となった。捜索のため森に入った敬介達は、森の中にひっそりと立つ廃墟同然のうらぶれた洋館の中で、幽霊と化した二人と遭遇した。二人は既に、GODの怪人オカルトスの犠牲となってしまっていた。

洋館でオカルトスと遭遇し応戦する敬介だったが、オカルトスは超能力で敬介を幻惑すると、そのまま作戦遂行のため敬介を放置して離脱。オカルトスが去ると、洋館は跡形も無く消えてなくなり、そこには犠牲となった男女の白骨死体が残るのみだった。

オカルトスは、東京中に幽霊を出現させ大混乱を引き起こす「GOD幽霊作戦」を遂行。公園のトイレ、お寺の鐘撞き堂など、あちらこちらで幽霊騒動を巻き起こし、東京を混乱に陥れていく。さらなる騒動拡大のため、橋の下でガードマンを襲うオカルトス。そこに敬介が通りかかるが、間一髪間に合わず、ガードマンはオカルトスの犠牲となってしまった。

幽霊騒動のため、ガードマンの葬儀には妻と娘以外には藤兵衛達しか参列者がいない有様。黙々と続く読経の中、棺桶の蓋がゆっくりと開き、幽霊と化したガードマンが立ち上がる。読経する和尚の正体がオカルトスだった。藤兵衛達を毒牙にかけようとするオカルトスだったが、敬介が乱入。Xライダーにセットアップし、オカルトスとの決戦となる。

戦闘工作員の波状攻撃、杖を武器として使いこなすそれなりの戦闘能力を持つオカルトスに手こずらされるXライダー。オカルトスは再び超能力念波を浴びせてXライダーを幻惑しようとするが、Xライダーはライドルで念波を跳ね返して逆にオカルトスに浴びせる。オカルトスが怯んだところにXキックを叩き込み、これを撃破した。

解説

前回のキャッティウスの時から既にそうなんだろうという予感はありましたけども、やっぱり神話怪人はネタ切れだったんでしょうね。オカルトスですか…でたらめなネーミングながら、なんとなくそれっぽく聞こえるのが微妙に腹立たしいです(笑。ちなみに「オカルト」の語源はラテン語ですが、別に神話には関係していないみたいですね。

さて、毎度おなじみアベック登場で怪人の犠牲になるフラグは今回も見事に成立しているわけですが、ただでは死なせてくれず、その後も幽霊としてオカルトスにこき使われています。スタッフのリア充嫌い、ここに極まれりってところでしょうか(違

まあ、冒頭に殺された男女が繰り返し幽霊として登場するのもさることながら、洋館での戦いにおいては、戦闘工作員が壁に掛けられた絵画から出現し、倒されたら絵画に戻っていくなど、全編を通して怪談色を前面に押し出した作りになっていますね。最後も棺桶からガードマンの死体が立ち上がってくるなど、ベタと言えばベタな演出ですが、ベタであるが故に当時の子供達にはかなり強烈な恐怖を受け付けたのではないでしょうか。夜トイレに行けなくなった子が相当数いたと推測しますww

脚本:鈴木生朗
監督:折田至

第18話「恐い!ゴッドの化けネコ作戦だ!」第20話「お化け!?謎の蛇人間あらわる!!」
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