走れ!怒りのジャングラー!!(『仮面ライダーアマゾン』第4話)

あらすじ

自分がゲドンに狙われる理由もわからず、ただただ戸惑うアマゾン。まさひこは、高坂と一緒にアマゾンを訪れた人物なら何か知っているのではと睨み、高坂のアルバムから山村教授の存在を探し当てた。しかし、アマゾンと共に山村宅を訪れても、山村の姿はなかった。既にゲドンのジューシャ達の手も回っていたが、彼女達も山村の姿は見付けられていなかった。

山村は、秘密を知っている自分にゲドンの手が伸びることを予期し、一人娘のマサミと共に自宅を離れてホテル暮らしをしていた。しかし、マサミが一人でホテルの外に出てしまったことから、その所在はゲドンの知るところとなってしまう。山村がホテル内でジューシャ達に襲われているところに、まさひこ、藤兵衛、アマゾンが乱入し、どうにか山村を守り抜いた。

山村宅に戻り、事情を聞き出そうとする藤兵衛だったが、山村はゲドンを恐れるあまり頑なに口を閉ざし、藤兵衛達を拒絶。藤兵衛達が席を外した隙に山村はマサミをと共に地下の秘密通路から自宅を脱出する。しかし、出口に待ち受けていたのはゲドンの獣人大ムカデだった。

悲鳴を聞きつけたアマゾンが駆けつけたのは、まさに山村親子がクルマで連れ去られるところだった。必死で走って追いすがろうとするも、相手がクルマでは追いつけるはずもない。悔しがるアマゾン。そこに、藤兵衛が持ってきたのは、異様な風体のオートバイ。これこそ、高坂がアマゾンから持ち帰った設計図を元に藤兵衛が組み立てた、古代インカの技術で動くオートバイ「ジャングラー」であった。

ジャングラーを走らせ、ゲドンの車両に追いついて山村親子を救出するアマゾン。しかし、直後に獣人大ムカデの襲撃を受けて山村親子とは散り散りになる。アマゾンは変身して獣人大ムカデに立ち向かうも、苦戦している間に山村はジューシャに処刑されてしまった。獣人大ムカデを倒したアマゾンに、瀕死の山村は最後の力で自分の知る秘密を教えようとするが、最後まで語りきる前に力尽きてしまった。

解ったのは、ゲドンを統べる十面鬼の存在、そして十面鬼が持つガガの腕輪と自分のギギの腕輪に何かがあるという程度だった。山村が死に、アマゾンの前に姿を現し宣戦布告する十面鬼。ギギの腕輪と自身の命を狙う十面鬼率いるゲドンとの戦いは始まったばかりだ。

解説

アマゾンが、片言の日本語を話すようになってます。「ゲドン、俺、狙う。何故、狙う?」片言といっても、ある程度意思疎通するには十分なレベルで、短期間でここまで習得するとは恐ろしい学習能力と言っていいでしょう。後にはまさひこに特訓されてほぼほぼ完璧な日本語を使いこなすようにまでなります。前回のオートバイを乗りこなした件といい、この山本大介という人間、実はとんでもない天才じゃないでしょうかね。IQ600の本郷猛すら裸足で逃げ出すレベルかもしれない。

まさひこの姉、りつ子はこの頃はまだアマゾンに対して微妙な立ち位置です。ゲドンという災いを連れてきたも同然のアマゾンを基本的に快くは思っていないものの、親友のマサ子を助けられた事実、そして

「悪いのはゲドンだよ。アマゾンはいい人間なんだ。ひとりぼっちで可哀想じゃないか」と擁護するまさひこに、強く反論もすることもできず、存在を容認するしかない、そんな感じ。彼女が本当の意味でアマゾンの味方となるのは第9話を待たなければなりません。

そして今回から登場する、ライダー専用マシンの「ジャングラー」。このジャングラーはこれまでのシリーズに登場したマシンとは決定的な違いが一つあります。それは、「変身前でも乗っている」ということですね。サイクロンはライダーの変身に合わせて、普通のオートバイに擬態していたものが変型する仕掛けですし、ハリケーンやクルーザーは変身後のライダーが乗るシーンしかない。しかし、ジャングラーは変身前のアマゾンも普通に移動手段として使用しています。この路線は、次作「仮面ライダーストロンガー」でも受け継がれてますね。そのせいなのかはわからないですが、ジャングラーやストロンガーのカブトローは、他のライダーマシンと比べると性能的に劣るんですよね。

脚本:大門勲
監督:山田稔

第3話「強くてハダカで速い奴!」第5話「地底から来た変なヤツ!!」

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