空の魔人ツバサ軍団(『仮面ライダーV3』第36話)

あらすじ

キバ一族に代わり新たなデストロンの戦力として加わった、ツバサ大僧正率いるツバサ軍団。その第一の刺客、火焔コンドルは、都内の拠点確保のために、民間工場社長の竹村を殺害し、さらには原子化学研究所所長の井沢の命を付け狙っていた。しかし、井沢の娘・トシ子がシゲルの友人であったことから、企みは志郎に露見する。

井沢殺害は志郎の介入によって阻止されたが、V3に変身して挑みかかるものの、飛行能力を持つ火焔コンドルに上空から墜落させられ大ダメージを負ってしまう。

今のままでは戦いにならない。志郎は藤兵衛に頼み込んで、わずかでも空を飛ぶ力を身につけるための特訓を、負傷を押して敢行した。

一方、ダメージを負ったまま姿を消したV3を探す火焔コンドルは、井沢所長の邸宅を下見したときの僧侶姿でセントラルスポーツに姿を見せる。その姿を覚えていたシゲルは、ツバサ軍団の居場所を突き止められればと、純子と共に僧侶を尾行。しかし、奥多摩の機関車公園で逆に火焔コンドルに捕らわれてしまう。

負傷したV3がどこかに身を潜めていると思っている火焔コンドルは、二人を人質に藤兵衛を呼び出し、V3の隠れ場所を聞き出そうとするが、V3はそんな火炎コンドルの隙を突くようにその場に突如姿を現し、珠姉弟を救出した。

そのまま再び火焔コンドルと戦うV3。地上ではともかく空中ではやはり苦戦を強いられるが、特訓の成果を生かし、空中でハリケーンを踏み台にした二段ジャンプからのパンチ、キックの連続技で火焔コンドルを撃破。V3対ツバサ軍団の第1Rは、V3の勝ちで終わった。

解説

キバ一族と結託していたときのデストロンは、すっかりオカルティックな組織に様変わりしてしまいましたが、その路線はツバサ軍団になっても継続されます。そもそも、ツバサ大僧正自体が、チベットで恐れられる卍教という邪教の教祖という設定であり、怪しげな宗教色を漂わせているのはキバ男爵と共通しています。火焔コンドルが化けている僧侶も、日本では馴染みの無い東南アジアの上座部仏教(チベット仏教ではない)の僧侶の格好をしており、演じる佐藤京一の怪演っぷりもあって、不気味な雰囲気をうまく演出しています。

それにしても、冒頭に東亰に飛来したツバサ軍団の一団が飛び回るシーンがありますが、これまたおびただしい数です。とてもたった5話で全滅する軍団とは思えないんですがw。

そして空中戦になると火焔コンドルに手も足も出ないV3は、第7話以来となる特訓を敢行。空を飛ぶという、本来V3に備わっていない能力を求める志郎に対して、「デストロンにできるものが、お前にできないはずが無い!」と無茶苦茶な理屈で鼓舞する藤兵衛さんが素敵です。

ちなみに今回も佐久間ケンは登場していますが、たいした見せ場はありません。

脚本:伊上勝
監督:内田一作

第35話「キバ男爵最後の変身」第37話「怪しの寺 ムササビ族の呪い!」
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