keyword:大自然の勇者

仮面ライダー1号のデザインモチーフは何であるかご存じでしょうか。もしご存じなければ、その姿を実際に確認して推測してみてください。

版権の関係上、当サイトでその写真を掲載することはできませんが、googleで「仮面ライダー1号」を画像検索すれば簡単に確認できるでしょう。

どうでしょうか。わかりましたでしょうか? 割と有名なお話なので「知ってるよ!」という方も多かったかもしれません。

正解は『バッタ』です。

仮面ライダー1号のあの大きな目は、バッタの複眼をイメージしていますし、マスクの下半分の造形は、バッタの顎をイメージしたデザインになっているのです。触角のようなアンテナも付いています。

バッタがモチーフという事実は仮面ライダー1号の戦闘スタイルにも反映されていて、それが高いジャンプから放つライダーキックという必殺技につながっています。

仮面ライダー1号に限らず、昭和仮面ライダー達は、ほとんどが昆虫の能力を植え付けられたサイボーグという設定で、デザインにもその昆虫がモチーフとして使われています。

もうひとつ。仮面ライダー1号の腰のベルト、その中央にある赤い円形の物体は何であるかご存じですか?

あれは、実は風車なのです。仮面ライダー1号はベルトの風車から風力エネルギーを取り込み、その力で仮面ライダーに変身します。

このように、昭和仮面ライダー達には、何らかの形で大自然を象徴する比喩が込められています。

仮面ライダーXは、海を愛する父によって生み出された深海開発用サイボーグであり、海を象徴するヒーローです。

仮面ライダーアマゾンなどは、本人そのものがわかりやすい大自然の野生児。

彼ら昭和仮面ライダーは、大自然が遣わした勇者、という側面を持っているのです。現代のエコブームを先取りしたヒーロー番組といっても良いでしょう。

まあ正直、番組の本編でこの設定が活かされていたとは言いがたいものもありますが…