あらすじ
ライダー打倒のために生み出された改造人間エレキボタルは、その体内に電気を大量に蓄えることにより、強力なエレキファイヤー攻撃を繰り出すことができる。また、自身が操る電気ホタルを使って、人間に催眠をかけることもできる。
そのエレキボタルに電気を充電するため、東京の10日分の電気が一瞬で流され、東京の各地で停電が発生。停電の起こり方に猛が不信感を抱いていると、そこにナオキが現れる。ナオキは、停電はショッカーの仕業で、多摩川第三水門で怪人の姿を見たと猛に告げる。猛と滝はその証言に従って多摩川第三水門へと向かった。しかし、これは既にナオキを電気ホタルで洗脳していたエレキボタルの張り巡らせた罠だった。
猛と滝が第三水門へ到着すると、戦闘員とエレキボタルが猛達に襲いかかった。混戦の中で、エレキボタルのエレキファイヤーで滝が左脚を負傷。猛はライダーに変身してエレキボタルと戦うが、負傷した滝を庇いながら戦うのは困難と判断し、滝を連れてその場を離脱する。
エレキボタルがライダーを取り逃がしたことで地獄大使は次の手を打つ。洗脳したナオキと戦闘員を使い、立花レーシングクラブの面々を誘拐し、猛の誘き出しを試みる。あえて藤兵衛のみを残したことで、藤兵衛から猛へ誘拐の事実が伝わり、猛達は再び第三水門へ向かう。
ナオキの落としたバッジを手がかりに、空洞からアジトへ侵入すると、その奥には誘拐された5人とともに、地獄大使、エレキボタルが待ち構えていた。洗脳された5人には当て身を入れて気絶させ、猛はライダーに変身してエレキボタルらを迎え撃つ。電気を大量に蓄えたエレキボタルのエレキファイヤーに、手間取るライダーだったが、藤兵衛が持ち込んだロープと針金を使ってアースすることで、エレキボタル体内の電流を全て抜き取ることに成功する。エネルギー源でもある電流を失ったエレキボタルはもはやライダーの敵ではなく、ライダー返しを食らって爆死した。
エレキボタルに洗脳された5人の洗脳も無事に解け、事件は無事解決した。
解説
ガールズの交代がありますね。エミとトッコが退場。代わって、中田喜子演じるヨッコと、ミミー演じるチョコが登場します。
中田喜子は今やかなりのビッグネームですね。芸能に疎い私はあまり存じ上げなかったのですが、本作以降もかなり華々しいご活躍をされています。『渡る世間は鬼ばかり』がわりと有名でしょうか。
ミミーについては女優というよりは女子プロレスラーのミミ萩原として有名でしょう。『仮面ライダー』は女優としてのデビュー作で、プロレスデビューはもっと後の話になりますが、ガールズの中では一番背が高いなど、その片鱗は既にでていますね。
なお、ユリはまたも続投…というかネタばらしすると、今回でガールズの交代は最後です。従って、ユリは最終回まで退場しません。第14話の「2号編」の開始とともに登場し、藤兵衛役の小林昭二や滝和也役の千葉治郎に次ぐ長期の出演となっています(藤岡、佐々木の二人の主演よりも登場期間は長い)。スタッフの評判も良く、とくに降板させる理由が無かったのだとか。
あと、脚本の桶谷五郎氏ですが、あまり見かけない名前なので調べてみようと思ったのですが、あまり情報が無いですね。wikipediaによると、後にテレビ朝日のドラマ部部長となる方のペンネームらしいですが、少なくとも仮面ライダーシリーズでは、本エピソード以外での登板は無いもようです。
脚本:桶谷五郎
監督:塚田正煕