三匹の発電怪人シードラゴン!!(『仮面ライダー』第76話)

あらすじ

街中の駄菓子屋で売られていた、アメリカ直輸入という「怪獣の缶詰」。水に浸せば怪獣が育つというその缶詰を、ナオキ、ミツル、チョコの三人が購入して持ち帰った。

その夜のうちにその「怪獣」はそれぞれ、タツノオトシゴの化け物に成長した。それは、ショッカーの新しい改造人間、12,000ボルトの高圧電流を操る三体のシードラゴンだった。ショッカーは殺傷能力に特化したこの三体の怪人で、宿敵である本郷猛の抹殺をもくろんでいた。

自分たちの購入した缶詰から怪人が現れたところを目撃していたナオキ達三人から報告を受けた猛は、滝、ナオキと三人で件の駄菓子屋を訪れたが、店は閉まっていた。様子をうかがおうと裏手に回っている間に、ナオキがシードラゴン1世に拉致されてしまう。

ナオキを人質にして猛に降伏を迫るシードラゴン。しかし、猛がシードラゴンと対峙している間に、滝が割り込んでナオキを救出。猛はライダーに変身してシードラゴンと戦い、高台からたたき落としてこれを撃破した。

シードラゴンを倒した帰り道の途中、猛は溺れている男性を助けようと沼に飛び込むが、これはシードラゴン2世の罠だった。水中でのもみ合いで気を失い、アジトへ運び込まれる猛。猛に恨み骨髄の地獄大使は、猛の能改造を行い、骨の髄までショッカーの手先にしようとするが、猛はアジトへ潜入するために死んだフリをしていただけだった。

アジトでシードラゴン2世と戦い、これを打ち破った猛の前に、地獄大使がシードラゴン3世を呼び込んだ。ライダーとシードラゴン3世は沼の外に飛び出して、格闘。シードラゴン3世の放つ高圧電流から生じる炎に多少翻弄されながらも、渾身のライダーパンチを浴びせてシードラゴン3世も爆死。

結局、3体のシードラゴンは仮面ライダーによってすべて撃滅され、ショッカーのもくろみは頓挫したのだった。

解説

3体のシードラゴン…といいつつ、これらの個体が複数同時に登場するシーンはありません。放映ペースの都合上、1週間ごとに新しい怪人の着ぐるみが用意されるわけですけど、さすがに3体分の着ぐるみを用意することはできなかったのでしょう。2世が倒された直後に地獄大使が3世を呼び込んだシーンでは思わず「最初から2体で戦わせろよ!」とツッコみたくなりますが、そこは大人の事情って奴ですね。

それでも3体のシードラゴンには微妙な個体差があって、左腕の形状がそれぞれ違います。1世は蟹のはさみのような形状、2世は鋭く尖った円錐状、3世はスパナのような形状をしています。

ちなみに、まともに必殺技を食らって倒れたのは3世だけなのですが、2世はライダーに電動ドリルで身体のあちこちに穴を開けられるという、ちょっと見た目残虐な殺され方をしています。人によっては目を背けたくなるエグさかもしれません。

話は変わりますけどチョコさん、歴代ガールズの中でもバストの揺れが圧倒的で結構目のやり場に困ります(汗)。そんなサイズが大きいというわけでもないので、服装の関係なのでしょうが…さすが後のセクシー系女子プロレスラーといったところでしょうか。

脚本:石森史郎
監督:山田稔

第75話「毒花怪人バラランガ 恐怖の家の秘密」第77話「怪人イモリゲス じごく牧場の決斗!」
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