あらすじ
都内のとある霊園で、人々が次々と行方をくらませる事件が頻発していた。その霊園は幽霊騒動で普段は誰も近づかなくなっている場所。GODの企みを疑いその霊園を訪れた敬介が見たものは、恐怖のあまり気が触れた状態で担ぎ出された男と、その男と一緒に霊園へ踏み込んだはずの兄を探しに来たタカシ少年だった。
GODの関与を確信した敬介は、兄を求めて霊園に踏み込もうとするタカシを、「お兄さんは必ずXライダーが助けてくれる」と説得し、思いとどまらせる。しかし、その二人をGODの怪人サラマンドラと戦闘工作員達が襲撃。敬介はタカシを逃がし、Xライダーにセットアップしてサラマンドラと対峙するが、石化液や、球体化しての体当たり攻撃など、高い戦闘能力を持つサラマンドラに苦戦。さらに、いきなりのアポロガイストの乱入により、崖から墜落してしまう。
頼みのXライダーの敗北を目の当たりにしたタカシは、再び自ら霊園に踏み込んで兄を捜索するが、サラマンドラの手によってアジトに閉じ込められてしまう。そこで見た物は、不気味なヘビ人間と化してしまった兄の姿だった。サラマンドラの血を人間に注入し、意のままに操るヘビ人間とするGODの計画。タカシの兄はその実験台とされてしまっていたのだった。
飢えたヘビ人間達の中に保入り込まれたタカシの危機に、生きていたXライダーが乱入。タカシを救出し、アジトの外でサラマンドラ&ヘビ人間達との交戦。前回の戦いで、鏡に映った自分の姿を見ると苦悶するというサラマンドラの弱点を見いだしていたXライダーは、変わらぬサラマンドラの高い戦闘力に手を焼きながらも、鏡の前に誘導することに成功。苦悶するサラマンドラにXキックを浴びせて、打ち破った。
ヘビ人間と化した人たちも、サラマンドラの死とともに、もとの人間へと戻っていた。
解説
迷走の象徴?
サラマンドラ。炎属性を持つトカゲ型の架空のモンスター、あるいは火の精霊そのものを指す名前ですが、直接ギリシャ神話と関係するものでは無いはずですね。うーん、やはりネタ切れでしょうか。前述の通り、火属性の印象が強いモンスターなのですが、本作に登場するサラマンドラは火属性っぽい特技は一切持ってませんね。むしろ、石化液を浴びせたり、鏡に映る自分の姿に苦しんだりと、どちらかというとメドゥーサを連想させるような振る舞いを見せます。GODには既にメドウサという怪人がいたんですけどね…。
なんとなく、番組自体の迷走を象徴するような怪人と言えなくもありません。
今週のアポロガイスト「コレジャナイ」
Xライダーとサラマンドラの戦いの中にいきなり乱入してアポロマグナムをぶっ放すアポロガイスト。「俺まで殺す気か!」と抗議するサラマンドラに「俺はXライダーさえ殺せばいいのだ!」と居直るばかりか、巻き添えにしようとしたサラマンドラに「Xライダーの死体を探してこい!」と上から目線で命令する始末。
しまいには、「あいつの身体を、姿形も無いほど切り刻んでやる!」とか…
もう、打倒Xライダーに執着して完全に己を見失っているとしか思えませんね…。ただの偏執狂ですわこんなの。
もうやだ、こんなアポロガイスト見たくないわ…orz
高田爬虫類研究所
サラマンドラは自分のペットとして大量の爬虫類を飼っているのですが、そのためにロケ地として使われているのが、エンディングにクレジットされていた「高田爬虫類研究所」です。詩人・歌人の高田榮一が、幼少時からの趣味の爬虫類研究が高じて、東京の自宅に創設したものだそうです。
後に沖縄県にも「高田爬虫類研究所・沖縄分室」を設立しており、こちらの方は現在も存在しているらしいですが、東京の方は現在どうなっているか情報が見当たりませんでした。ただ、高田榮一氏自身は2009年に84歳で他界されたとのことです。
ジャンピングセットアップ
あれ?そういえば今回折田監督なのにジャンピングセットアップじゃなかったな…?
脚本:島田真之
監督:折田至