あらすじ
42人もの人々が次々と蒸発する事件が発生。その中には猛が保護した少女、サチコの父親も含まれていた。失踪事件を調査する中で、猛は蒸発した人々がみな「影村めがね店」で眼鏡を購入した後に失踪していることを突き止めた。
影村めがね店こそ、ショッカーの改造人間・蜂女が、毒ガス工場で働かせる奴隷を確保するための拠点だった。ここで売られている特殊な眼鏡をかけると、ショッカーが送信する音波に導かれ毒ガス工場へと強制的に出向かされるしくみで、これにより秘密裏に労働力を確保していた。偵察に向かったルリ子もその毒牙にかかってしまう。
閉店後の店主の後を尾行してアジトを突き止めた猛は、一度はとらわれの身となるものの、サチコの父とルリ子を救出して脱出に成功する。
しかし、これもまた蜂女が仕掛けた罠であった…
解説
女性体怪人
初めての女性怪人である蜂女。スーツをまとっているのもどうやら女性殺陣師のようです。これまでのショッカー怪人のスーツはかなり細部に至るまで作り込まれ、人間と動植物の融合である改造人間の不気味さを実にうまく表現した造形となっている印象ですが、それに比較すると今回の蜂女は正直、造りが雑な感が否めません。
基本的に青の全身タイツにちょこちょこと飾りを付けた程度。頭部も顔の下半分は素肌にペイントしただけという有様。
折角初めての女性体怪人だというのに華というものがありませんね、正直。
これでもう少し体つきにメリハリがあればまだ…おっと、これ以上は控えましょうか。
そしてこの雑な造形に比例するかのごとく、戦闘力もお粗末ですね。猛やライダー相手に何一つ見せ場を作れていません。
ノウハウが継承されない組織
今回、猛が最初にアジトに忍び込んだときに、猛が落とし穴にはまるシーンがありますが、落下による風圧で仮面ライダーに変身され、そのジャンプであっさりと脱出されてしまいます。
前回、前々回でカメレオン男とハインリッヒか博士が分析した弱点の情報を全く活かせてないですねぇ…。カメレオン男がその情報を活かしてライダーをあと一歩のところまで追い詰めた実績があるのに、それが全く活かされていないのは、ショッカーという組織における情報共有の問題なのか、それとも単に蜂女が無能なのか…
脚本:滝沢真理
監督:北村秀敏