あらすじ
ショッカーは、東京湾に川崎・横浜の石油コンビナートの石油を流出させ火の海とし、日本の経済に打撃を与える計画を立案。そのため、地中を自在に動き回る改造人間モグラングに次々と人々を誘拐させて、モグラ人間に改造し、コンビナート地下までの通路を掘り進めていた。
モグラングに人が襲われている現場に滝が遭遇するなど、少しずつショッカーが動きを見せ始めた頃、全日本モトクロス選手権へ向けて、整備士として立花レーシングクラブに参加した元モトクロスレーサーの相川豊も、モグラングに襲われた。
豊の弟の通報で現場に駆けつけた隼人。ライダーに変身してモグラングと相対するも、隙を突かれて地中に引き込まれてしまい、豊とともに囚われの身となってしまった。
豊は、滝を殺すよう暗示をかけられた状態で立花レーシングクラブに戻り、隼人の代わりにレースに出場する滝のバイクに爆弾をセット。レース中の滝をマシンごと爆破しようとしていた。
隼人は無事脱出して滝の危機を救うことができるのか。
解説
ショッカーの計画を遂行するためにモグラングに誘拐され、改造されたモグラ人間達。その姿形はモグラングとほとんど変わりません。画面上に複数体現れることがなかったり、モグラングと同時に画面に収まることが無かったことから考えると、おそらくモグラングのスーツを流用しただけなのでしょうね…
モグラングと言えば、ゾル大佐が彼との会話の中で気になることを言ってます。「今回の作戦が終われば、お前を人間の姿に戻してやる」と。そのための薬も既にあるようです。ショッカーの改造人間達は、人間の姿に戻りたがっているのでしょうか?
ショッカーの価値観では、組織の中で戦闘員に取り立てられることは名誉なことであり、その戦闘員よりもさらに上の地位である改造人間であることは、さらなる名誉であるはずなのですが、人の姿に未練がある者もいるということなんですかね。
なお、薬の方は作業用のモグラ人間を元に戻すのに使われてしまいました。
そのゾル大佐。とらわれの隼人に余裕綽々で「冥土の土産に教えてやる」と、東京湾火の海計画の全貌や、相川豊を使った滝抹殺計画をベラベラと喋ってしまいます。結局、隙を突かれて変身を許し脱出された挙げ句、計画を台無しにされてしまいます。変な色気を出さずに作戦の秘密を徹底して折れば、あるいは計画はなっていたのかもしれないのに。
ああ、お約束とは言えなんと愚かな…
脚本:島田真之
監督:内田一作