あらすじ
本郷猛の研究室の同僚である澤田博士は、あらゆる金属を溶かし、燃やしてしまう液体火薬の研究を完成させた。ショッカーは土蜘蛛の改造人間・ドクモンドに命じてこの研究を狙っていた。
データをまとめて早朝に帰宅しようとした澤田博士を襲撃し、研究データを奪おうとするが、澤田博士は抵抗して車で逃走。戦闘員の乗ったバイクとドクモンドの乗った車がこれを追いかけカーチェイスとなったが、澤田博士はハンドル操作を誤り崖下に転落。研究データはクルマの爆発に巻き込まれて消失してしまった。
その場に通りかかった猛がドクモンドらを追い払い、澤田を救出して辛うじて一命を取り留めたが、それでも予断を許さない重体であった。既に緊急手術を行ったが、翌日午後にもう一度手術をしてみないとなんとも言えないと、院長は言う。
研究データの強奪に失敗したショッカーは、瀕死の澤田博士から脳を取り出し、新たな改造人間とすることで、液体火薬の製造法を入手する方針に変更。
地獄大使の命を受けたドクモンドは、夜に病室に忍び込んで澤田の拉致を試みるが、これはショッカーの出現を読んでいた猛に阻止される。すると今度は翌朝、澤田が入院している病院の院長を殺害し、彼になりすました。午後の予定だった手術の前倒しを結構。猛らの立ち会いも拒み、強引に手術室に澤田を連れ込むと、そのまままんまと拉致に成功してしまう。
さらわれた澤田の行方が掴めず途方に暮れる猛達。そこに、五郎が持ち込んだクモを見て、猛はひらめいた。クモは自分の巣に引っかからないよう、脚から特殊な油を出している。手術室からドクモンドの足跡を追えば、澤田の居場所がわかるはずだ。
猛は病院に戻り、仮面ライダーに変身。常人の20倍とされるその視力で、ドクモンドの特殊な油が残した足跡を探知し、これを追跡。改造手術直前のアジトにたどり着き、これを阻止した。計画を完全に邪魔されて怒り心頭の地獄大使は、ドクモンドにライダー抹殺を厳命するが、ドクモンドはライダーキックを食らって爆死。
澤田は再度の手術で無事助かり、液体火薬の研究も守られたのであった。
解説
今回のドクモンドはどうにも見せ場に乏しい怪人ですね。なにしろ猛相手に二度も敵前逃亡しています。一度目は澤田からデータの強奪に失敗した直後。二度目は夜中の病院に忍び込んで澤田を拉致しようとしたところ猛に阻止されたとき。どちらも彼はすたこらサッサと猛/仮面ライダーの前から逃亡している。
でもまぁ、色々と試行錯誤はしましたが、結果として澤田の拉致に成功したのは、なんとか面目を保ったというところでしょうか。それでも、足跡を残してライダーの追跡を許したあたり、どこか抜けてるんですが。
そして最後、澤田の改造手術直前にアジトに乱入したライダーは、その場に澤田を残したままドクモンドが誘うままに外に出てバトルしますが、ドクモンドをライダーキックで撃破したあと、アジトはドクモンドの後を追うように大爆発。
いや、ちょっと待って、これ絶対澤田博士助かってないよね!!
でもエンディングのナレーションによると助かっているらしいです。んなあほな…
脚本:滝沢真里
監督:山田稔