あらすじ
静岡県・天城高原に休暇で訪れていた猛とライダー隊本部の一行。大室山山頂で景色を存分に堪能するが、ホテルに戻ると、大室山山頂を出発した送迎バスが2時間たっても戻らないという報せを耳にした。不審に思い現地へ向かうと、峠道の途中で放置された送迎バスを発見した。
これはゲルショッカーのワシカマギリによる「人間狩り作戦」によるものだった。ゲルショッカーは、人間を凝固保存する能力を持つワシカマギリを改造人間および戦闘員の素体とするための人間を集めていたのだった。ライダー隊の面々らと手分けして周囲を捜索していた猛は、父親がワシカマギリに連れ去られて気落ちしている少年と出会い、事件がゲルショッカーの仕業であることを突き止めた。
草原に仕掛けられた罠にかかって身動きできない滝とユリをワシカマギリが襲ったところに、猛はライダーに変身して乱入。しかし、ワシカマギリの放つ羽根ミサイル、凝固液といった武装に苦戦。吊り橋から宙づりになる絶対絶命の状態から、なんとかワシカマギリを巻き込んで落下するのが精一杯だった。
辛うじて生き残ったワシカマギリはアジトへ戻ってライダーを倒したと勝ち誇るが、猛もまた一命を取り留めていた。ワシカマギリの残した血痕を追って洞窟内のアジトに侵入した猛は、連れ去られた人間が戦闘員に改造される現場をライダーに変身して襲撃した。
ライダー抹殺失敗をブラック将軍に叱責されたワシカマギリはアジトの外でライダーとの決闘に挑む。しかし、吊り橋から転落したダメージからか、前回の戦いほどにはライダーを追い込むことができず、腕の鎌を飛ばしてライダーの首を切り落とそうとするも、逆に鎌をライダーキックで打ち返され、自らの鎌で真っ二つに切断される自滅劇。ワシカマギリの最後を見せつけられたブラック将軍は歯ぎしりしながら撤退した。
集めた人間達は開放され、ゲルショッカーの人間狩り作戦は潰えたのだった。
解説
静岡ロケですかね。それほど特徴的な観光地を巡っているわけではないので、あまりいつもと変わらない感はありますが。なのでそれほど解説で色々説明することも無いのですが、大室山という地名を知らなかった私は最初「大村山」と聞き間違えてしまい、実在の村かと思ってGoogle先生に聞いたところ、Google先生の指摘によって、「大室山」の誤りであろうということがわかったのです。すげーわ、Google。ちなみに、大室山自体は国の特別天然記念物かつ国立公園にもなっているので、観光地としてはメジャーどころなのでしょうね。場所的には伊豆界隈なので、途中で滝と藤兵衛の入浴シーンが出てくるのもその流れですか。
さて、今回のワシカマギリ。なかなか芸達者なナイスガイです。
ワシとカマキリの能力を併せ持つという合成改造人間。カマキリとしては泡を吹いて人間を固める能力がそれですかね。カマキリの卵は泡のようなものに覆われているそうなので。ちなみにこの泡、発熱性もあるらしく、ライダーを凝固させるには至らなくとも、戦いを有利に進められる程度には苦しめています。あと、腕の鎌は着脱可能で、投げて飛ばすことができます。しかも、目標に対する自動追尾機能までついているハイテクノロジー。
ワシとしては「羽根ミサイル」なる直接的な火力装備をお持ちです。…が、ライダーの胸に一部突き刺さったその弾は…これ、羽根じゃなくてダーツだよね?(笑)
しかし、その最期はライダーに対して投げ放った鎌をライダーキックで打ち返され、それが自分に直撃して真っ二つという、なんとも情けないものでしたとさ。
脚本:滝沢真里
監督:山田稔