あらすじ
南原博士が科学者仲間に送りつけた設計図の一枚は、物理学者の江川博士の手に渡っていた。悪人軍団・ヒトデヒットラー率いるGODの一味は、江川博士夫妻が日本に帰国するタイミングを見計らい、マスコミになりすまして夫妻を誘拐。しかし、その夫妻は本物の江川博士では無く、アメリカで入れ替わった偽物だった。本物の夫妻は、敬介達の手引きで真鶴のホテルに身を隠していた。
一方、偽物の夫妻を誘拐したGODの一味を追う敬介は、藤兵衛が偽物の博士に持たせた隠しマイクの波長からアジトの場所を探っていた。ヒトデヒットラーの襲撃を受けたりもしたが、アジトの入り口を無事に発見し潜入。そこで、偽物夫妻の絞首刑死体を見かける。しかし、これは時限爆弾を仕掛けた人形だった。爆発をモロに食らった敬介は左腕に大ダメージを受けてしまう。
偽物夫妻を拷問にかけ、本物の江川夫妻が真鶴にいることを突き止めた人でヒトデヒットラーはGODの潜水艦で真鶴へ急行。ホテルのルームサービスの活け作りにヒトデの姿で紛れ込むことで、江川夫妻の部屋に潜入。夫人が持っていた設計図入りのブレスレットを奪い取る。
そこに、負傷した敬介が戻って来る。Xライダーにセットアップした敬介とヒトデヒットラーの間で設計図の奪い合いとなる。腕の負傷もあって思うように戦えないXライダーだったが、それでもヒトデヒットラーにXキックを直撃させる。設計図の入ったブレスレットを奪おうともみ合っている間に爆死するヒトデヒットラーに巻き込まれるXライダーだったが、なんとか無事だった。
RS装置の設計図は敬介の手に3枚、キングダークが1枚。設計図の争奪戦はなおも続く。
解説
前回のカブト虫ルパンと並んで、私がGOD悪人軍団で好きな怪人にあげられるのが今回のヒトデヒットラー。ただ、カブト虫ルパンはそのデザインの秀逸さに惚れ込んだのに対し、ヒトデヒットラーは「ネタ枠」としてですが(笑)。
そのヒトラーの肖像画をそのまま再現したような顔からしてまずインパクトが凄い。そして何より、キングダークにこき使われるレベルの怪人でありながら「地獄の独裁者」を名乗る図々しさ。実際、偽物の江川夫妻をキングダークの元に連れてきた際、失敗に対する制裁をちらつかせたキングダークに慌てて汚名返上を誓うという情けない一面も。
しかし彼はこの二つ名を相当気に入っているようで、劇中で3回も名乗っています(笑)。どうも制作者サイドも悪ノリしている節が見られ、戦闘工作員にナチ風の軍服を着せてみたり、戦闘工作員に「総統」と呼ばせたり「ヒトデ・ヒットラー!」と敬礼させてみたり、もうやりたい放題(笑)
あまりにインパクトが強すぎて、左腕を負傷したはずの敬介がXライダーにセットアップした途端に平然としていることとか、江川博士がアメリカで入れ替わったことがわかっているのに、その情報をヒトデヒットラーにインプットしないキングダークの理不尽も、どうでも良いくらいに霞んでしまってますね(笑)
脚本:鈴木生朗
監督:内田一作