あらすじ
アマゾン抹殺の刺客として送り込まれたネコ獣人が夜道でアマゾンを襲撃する。激しいもみ合いの末、アマゾンライダーに変身してどうにかネコ獣人を退けたアマゾンだったが、ネコ獣人の毒の爪を食らってしまい、モグラ獣人の前で意識朦朧となって倒れた。
モグラ獣人と藤兵衛は郊外の「聖マリア保育園」へアマゾンを運び込んだ。モグラ獣人の手引きで岡村姉弟も駆けつける。藤兵衛とまさひこはアマゾンの頼みにより、アマゾンが拠点としている林に薬を探しに出かけたが、既にアマゾンがこの保育園に運び込まれた情報は、ジューシャによって十面鬼にもたらされていた。藤兵衛とまさひこが不在の間に、ネコ獣人が再び病床のアマゾンを襲う。思うままにならない身体で必死にネコ獣人に抵抗するアマゾンは、とっさに腰のコンドラーを引き抜き、ネコ獣人の右目に突き刺す。目を潰されて苦悶のネコ獣人はたまらずその場を離脱した。
まさひこと藤兵衛が持ち帰った薬でようやく回復を果たしたアマゾンは、まさひこと共に、保育園の子供達とかくれんぼに興じていた。しかし、逆襲の機会をうかがっていたネコ獣人は、そんな子供の一人を攫ってアマゾンを誘き出す。
アマゾンはジューシャの手から子供を助け出してネコ獣人と三たび格闘。アマゾンライダーに変身して激しいつかみ合いの末、黒ネコ獣人の首をヒレカッターで跳ね飛ばし、ゲドンの魔手を退けた。
解説
タイトルやナレーションでは「黒ネコ獣人」ですが、劇中では一貫して「ネコ獣人」と呼ばれていますね。冒頭の夜道でアマゾンを襲撃するシーンでは、挿入歌の『アマゾン倒せ』が歌入りで流れます。ゲドンの歌なのですが、なかなか刺激的なメロディと歌詞で、昭和ライダーの挿入歌の中でも個人的には上位にランク付けしたい曲です。「アマゾンライダーぶっ殺せ!」なんて歌詞、今時の子供番組ではとても使えないでしょうねぇ(笑)
それ以外では特に目立ったツッコミどころも大きな見せ場も無く、実に淡々とした内容なのですが、アマゾンとネコ獣人の格闘自体はかなり濃密で、結構な見応えがあります。とくに冒頭の夜道の襲撃では、アマゾンが変身を引っ張って引っ張って、ようやくアマゾンライダーに変身する間の取り方が秀逸です。その最後も、首を跳ね飛ばされるというなかなかショッキングなもので、インパクトがありましたね。
そうそう、そのネコ獣人、ゲドンのアジトで寝っ転がってジューシャに喉をゴロゴロされているシーンがあります。いくら獣人が他の組織の怪人より獣よりとはいえ、こんなところまで再現しなくても(笑)。
脚本:鈴木生朗
監督:田口勝彦